あなたは、あなたの“身体”という会社の、唯一無二の経営者である。

起業して15年が経ちました。今46歳、30代前半でサラリーマンを辞めてから、本当に色々なことがありましたが、最近ひとつ、確信していることがあります。

それは、**「人間は、誰もが例外なく『社長』である」**ということです。

会社の中で掃除係を担当していたとしても、その仕事を単なる「作業」と捉えるか、「この空間を快適に保つことで、顧客や仲間の満足度を上げ、会社の利益に貢献する」という経営視点で捉えるかで、見える景色は180度変わる。

正直、僕も会社員時代は上司が嫌いだったし、こんな考え方は微塵もありませんでした。でも、自分で会社を経営するようになって初めて、その本質に気づかされたんです。

しかし、今日僕が本当に伝えたいのは、働き方の話ではありません。もっと根源的で、決して逃れることのできない、あなた自身の「生き方」の話です。

会社は辞めれば終わりかもしれません。倒産すれば、社長ですらその縁は切れる。でも、絶対に縁が切れない、最小にして最強の組織があります。

それが、**あなた自身の「身体」**です。

この身体という会社を、あなたは生涯にわたって経営していく。そう考えた時、日々の食事や暮らし方が、全く違う意味を帯びてくると思いませんか?

食事は「仕入れ」、カロリーオーバーは「負債」である

僕の会社、BONIQは、様々な部品(モーター、ヒーター、樹脂など)を仕入れて、それを一つの製品に組み上げて価値を提供しています。 これを、あなたの身体に置き換えてみましょう。

活動のためのエネルギー、それが「食事」。これは経営における**「仕入れ」**そのものです。

あなたが心血を注いで作った商品を売るなら、当然、不良品なんて扱いたくないはず。では、あなたの身体に仕入れている「食材」はどうでしょう?

見た目は健康そうな食品でも、裏の原材料表記を見れば、あなたの健康とは無関係な添加物や糖質がズラリ…。僕はこれを「資本主義食」と呼んでいますが、まさにこれは経営における**「不良品」**です。

そんな不良品ばかりを仕入れていたら、会社がどうなるかは火を見るより明らか。

さらに言えば、必要以上のカロリーは**「負債」**です。 毎日負債を積み重ねれば、やがて会社は「債務超過」に陥り、倒産の危機を迎える。これこそが、僕たちの世界で「病気」と呼ばれる状態の正体です。

病気になってから慌てて病院を探し、治療法を比較検討する姿は、倒産寸前で資金繰りに奔走する経営者そのもの。

そうなる前に、まずあなたがなるべきなのは、**「優秀な仕入れ担当役員」**です。

コンビニで何気なく手に取る商品の裏側を見ていますか? そこには、あなたの会社の経営状態を左右する、重要な情報が全て書かれているんですよ。

脳の栄養、つまり「情報」の質は、あなたの経営判断を狂わせる

そして、身体の経営にはもう一つ、極めて重要な「仕入れ」があります。 それは、**脳の栄養、すなわち「情報」**です。

僕が今こうして発信している内容も、あなたの脳にとっては一つの「栄養」のはず。

恐ろしいことに、食品添加物まみれのジャンクフードが存在するように、情報にもまた、人の関心を引くためだけに作られた「ジャンク情報」が溢れています。

SNSを開けば、承認欲求を刺激するだけの空虚な言葉や、誰かの足を引っ張るためだけの情報、本質からかけ離れたゴシップが渦巻いている。これらはまさに、脳にとっての添加物であり、毒です。

情報氾濫のこの10年で、僕たちの脳が晒されている環境は、加工食品が世に溢れ出した時代と酷似しています。 あの時、便利な食生活を手に入れた代償として、現代では2人に1人が三大生活習慣病で命を落とす現実がある。

同じことが、脳の世界でも起きようとしている。いや、もう起きているのかもしれません。

不要で栄養バランスの悪い情報ばかりを脳に「仕入れ」続ければ、思考は偏り、判断は鈍り、やがては精神という経営の根幹が蝕まれていく。

良い食事を選び、身体を整えている人は、不思議と情報の選別能力も高い。 逆に、ジャンクフードばかりを食べている人が、ネット上のジャンクな情報に心を奪われ、他者を攻撃している姿を想像するのは、そう難しくないはずです。

目指すは「Graceful Ager」。整えることから、すべては始まる。

では、どうすればこの荒波の中で、自分の身体という会社を、清々しく、誇り高く経営していけるのか。

その経営戦略こそが、**「整える」**という思想です。

食べるものを選ぶ。触れる情報を選ぶ。これは「澄ませるメソッド」の第一条、**「削るより、選ぶ」**という行為そのもの。 ノイズを削ぎ落とすのではなく、自分にとって本当に必要なものを、主体的に選び取る力です。

この「整える」という行為の先に見えてくるのが、僕が提唱する**「Graceful Ager(グレイスフル・エイジャー)」**という新しい生き方です。

それは、年齢を衰えではなく「品格の深化」と捉え、経験を「澄んだ知恵」に変えていく、しなやかで美しいライフスタイル。 整えられた身体と心で、歳を重ねることをむしろ楽しむ。これ以上の「黒字経営」が、他にあるでしょうか。

あなたは、あなたの人生の最高経営責任者(CEO)です。 その経営手腕は、今日の「仕入れ」、つまり、あなたが口にする一食、触れる一つの情報から試されている。

さあ、あなたの会社を、もっと豊かに、もっと美しく経営していこうじゃないですか。

まずは、今日の食卓から、その一歩を始めてみませんか。


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