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🏍️なぜハーレーはスペックで劣るのに売れるのか?

2025.07.02
記事

〜なぜ不便で高いバイクが選ばれ続けるのか〜


こんにちは、羽田です。

最近暖かくなってきたので、よくバイクに乗っています。

僕が乗っているのはハーレーダビッドソンというアメリカのバイクです。

🤔 なぜ、僕がハーレーを選んだのか

現在は違う様ですが10年ほど前、国内のバイク市場が右肩下がりを続ける中で、ハーレーだけが右肩上がりに成長しているという話を聞いた。

これは面白い、と。

僕の知らない世界観がそこにはあるはず。そう思い、ずっと乗ってきた国産車からハーレーに乗り換えてみることにしたんです。

😲 正直、驚いた

値段は国産車の倍近くする。スペックだけ見れば、国産車の方が圧倒的に優れている。

  • 軽くて
  • 静かで
  • そして何より壊れない

ハーレーはその真逆です…汗

  • 重くて
  • うるさくて
  • 壊れやすい

修理にも時間とお金がかかる。

🤷‍♂️ どう考えても「不便」でしかない

しかし、その不便なバイクが、市場で選ばれ続けていた。

この逆説に、僕はビジネスと人生における極めて重要なヒントが隠されていると直感しました。


🏆 「ナンバーワン」と「オンリーワン」の決定的な違い

この現象は、「ナンバーワン」を目指す競争と、「オンリーワン」であることの強さの違いを明確に示しています。

📊 ナンバーワン競争の罠

多くのビジネスは「ナンバーワン」競争に陥りがちです。

  • 「あそこより優れています」
  • 「どこよりも安いです」

という、表面的なスペックの戦い。

しかし、この土俵にいる限り、常に他者との比較に晒され、価格競争から抜け出せない

オンリーワンの強さ

一方でハーレーは、**「オンリーワン」**の道をいく。

  • スペックでは語れない独自の世界観
  • 物語
  • そして熱狂的なコミュニティ

だから、値段という重要なファクターの優先度が低くなる。

**「高くても欲しい」「不便でも乗りたい」**という、指名買いが発生するんです。

これは、人が「値段」ではなく「価値」でモノを選んだ瞬間に他ならない。


💡 「価値」を選ぶための”前提条件”

では、人はなぜ、あるモノには安さを求め、あるモノには価値を求めるのか。

同じ人間なのに、スーパーでは安い米を選び、ハーレーは高くても買う。

この消費マインドの違いはどこから来るのか。

🧠 前提条件が全てを決める

僕がたどり着いた答えは、そのモノに対する**「前提条件」**の違いです。

そして、その前提を作るのが**「情報の量」**である。

🛣️ 前提が変われば、選び方が変わる

バイクに乗りたい、と思ったとき…

前提A:「通勤で楽に移動したい」 → 選ぶ基準は燃費や価格

前提B:「ハーレーで週末に旅をする、あのライフスタイルに憧れる」 → バイクは単なる移動ツールではなくなる

前提が変われば、選び方が変わる。選び方が変われば、値段は問題ではなくなるんです。


🍳 なぜBONIQは安売りをしないのか

この学びを、僕は自身のビジネスである「BONIQ」に注ぎ込みました。

僕が低温調理器の事業を始めたとき、市場に競合はいなかった。国内初の低温調理メーカーとなり、売上を上げるだけではなく市場そのものを作る任務があった。

🎯 オンリーワンを目指す理由

だからこそ、市場を作りながらも一定のポジションを維持する為には、安さを武器に「ナンバーワン」を目指すのではなく、ハーレーのような**「オンリーワン」**の選ばれ方をしようと決めました。

BONIQは単なる調理器具ではない。

「食を通じて、人生を飛躍させるツール」である。

💰 安売りしない理由

市場を作るには安易に物を売ろうとすると、一過性のブームとして飲み込まれるリスクがある。

価値を届けるためには…

  • 低温調理の科学的な研究
  • 安全性の検証
  • 膨大なレシピ開発
  • それらを伝えるマーケティング活動

に、莫大なコストがかかります。

だから、僕らは安売りをしない。というよりも、仕組み上安く売ることは意味をなさないので他の会社にお任せするしかない^^;

僕らが届けたいのは、値段の裏にある本質的な価値だからです。


🪞 「価値」で売るために、「価値」で買う生き方

ここで重要なことに気づきます。

「オンリーワン」の価値を人に伝えたいなら、まず自分自身が、普段から「価値」でモノを選ぶ人間でなければ、その感覚は表現できない。

いつも一番安いモノを探している人が、高価なブランドの価値を心から語れるでしょうか?

🤷‍♂️ 僕の変化

この気づきから、僕はお金を使うすべての瞬間に**「これは本当に自分にとってベストか?」**と考える癖がつきました。

🧹 ほうき一本から始まる哲学

例えば、家で使う「ほうき」を一本買うとする。

Before: ホームセンターで「それなりに良さそうなもの」を適当に選ぶ

After: 「ほうきの材質や使い勝手、歴史」といった情報を自分の中に入れてから選ぶ

→ それは全く別の行為になる

理由を持って選んだモノは、自分にとっての「エネルギー値」が変わるんです。


⚡ あなたの身の回りのモノは、エネルギーを放っているか?

ぜひ、あなたの部屋を見渡してみてほしい。

そこにあるモノ一つひとつについて、**「なぜこれを買ったのか」**という明確な理由を語れるでしょうか。

🥤 コップ一つの違い

パターンA: 「100均で安かったから」と適当に買ったコップ

パターンB: 「この薄さが口当たりを変え、ビールの味を最高にする」と理由を持って選んだコップ

同じコップでも、後者はあなたの人生を豊かにする情報的価値を含んだエネルギーを放っています。

🌟 選択の連続が人生を作る

人生とは、無数の選択の連続です。

その一つひとつの選択に、どれだけ自分の意志と哲学を込められるか。

何も考えずに100個のモノを買った人間と、一つひとつに理由を持って100個のモノを買った人間とでは、人生の深まり方が全く違ってくる


🎯 価値で生きるという選択

値段ではなく、その裏にある価値を知ろうとすること。

そして、自分の身の回りを、理由を持って選んだ愛すべきモノたちで満たしていくこと。

その小さな習慣が…

  • 無駄な消費をなくし
  • あなたの人生の解像度を劇的に上げてくれる

はずです^^

🏍️ ハーレーが教えてくれたこと

重くて、うるさくて、壊れやすいハーレー。

でも、そのバイクに跨って風を感じながら走る時、僕は「価値」というものの本質を体感しています。

不便だからこそ愛おしい。 高いからこそ大切にする。 理由があるからこそ、エネルギーを放つ。

あなたも、今日から「価値」で選ぶ生き方を始めてみませんか?

まずは、次に何かを買う時、「なぜこれを選ぶのか?」と自分に問いかけてみてください。

その小さな問いかけが、きっとあなたの人生を豊かにしてくれるはずです。


それでは、また!


📝 あなたの身の回りにあるモノ、どれくらい「理由」を持って選びましたか?今度お買い物する時、ちょっと立ち止まって考えてみてください。

代表取締役

株式会社 葉山社中 代表取締役。低温調理器「BONIQ」代表 家庭用低温調理器BONIQを開発し、25万台以上を普及。“ただの家電”ではなく、“整える習慣”を届けるために生きている。 「食は、生き方を映すもっとも静かな哲学である」との信念のもと 、低温調理を通じて日本の食習慣を“整え” 、「三大成人病による死を減らす」ことを生涯のミッションとする 。 葉山在住、1979年生まれで3児の父 。趣味はサーフィン、100mスプリント、サッカー、そして「Graceful Ager(品よく歳を重ねる人)」を増やすための発信活動 。組織に馴染めず独立し、食と向き合う中で、その本質的な価値を探究し続けている。 目標は、90歳の100m世界記録を更新すること。

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